変光星

2012年4月22日 (日)

ミラの光度曲線 (2011 - 2012)

今期のミラの観測データから光度曲線を作ってみました。

Mira20112012

上のグラフは、昨年の8月15日から今年の3月11日までの観測結果から作成した光度曲線です。丁度極大の2ヶ月程前から観測しており、今回の極大光度は、私の目測では2.3等級と、かなり明るいものでした。実際、市街地にある自宅のベランダからでも、肉眼で見えていました。

ミラは、今回で3期目の観測になるので、今までの観測をまとめて同じグラフにしてみたのが下の図です。総目測数は125個になります。

Mira20092012

こうやって光度曲線を描いてみると、極大光度が長い期間で更に変動している様子がわかりますね。今回の極大の2.3等級程度というのはミラの極大光度としては、明るい場合に近いようです。次の観測では、極小付近の観測になりそうですので、12センチ屈折か15センチ反射の出番になりそうです。

 

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2012年3月 3日 (土)

R Sctの光度曲線(2010 & 2011年)

2009年から変光星の観測をしているのですが、昨年、目測したR Sctの光度曲線を作成してみました。横軸は修正ユリウス日で、縦軸が光度です。

Sctr2011
ふたこぶラクダ型のおうし座RV型変光星なのですが、昨年はあまり明瞭なふたコブになりませんでした。主極小と副極小が、ほぼ同じ感じになってしますね。ちなみに、世界的に有名なAAVSOのデータから作成した光度曲線は、下の様になります。

Aavso2011
まあ、似た様な感じでしょうか。ちなみに、2010年の私の観測で得られた光度曲線は、こんな感じです。

Sctr2010
同じく、AAVSOのデータでは、

Rsctaavso
私の観測結果も、まあ似た感じになっていました。今年はどうなるでしょうね。

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2011年1月 2日 (日)

ミラの減光

昨年も9月からミラの目測をしていますが、11月からはコンパクトデジカメでの測光も行っています。測光はG画像から行うのですが、普通に撮影した画像でもミラの減光が判るんですよ。下の画像(JPEGの生画像)は昨年の11月18日のミラ。白丸で囲んであります。

Mira101118

で、下の画像は12月31日のミラ。

Mira101231

どうです?暗くなっているでしょう?11月18日の光度は3.28等級、12月31日の光度は4.83等級と測光できています。測光は、IRISという画像ソフトでG画像を抽出してaperture photometoryという機能で光度データを読み出し、DigPhot3という永井和男さんという変光星観測者の方が作ったソフトで光度算出を行っています。測光方法の詳細も永井さんのホームページに掲載されています。

精確な光度の値の測定はコンパクトデジカメ(JPEG画像)では無理なのですが、個人的に楽しんだり、眼視観測の補助としては使えると思いますね。いずれ、眼視とデジカメでの光度曲線も報告する予定です。

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2010年11月23日 (火)

レーザポインタを使った簡易デジカメ照準器

デジカメで変光星の測光をするとき、問題になるのがカメラの方向合わせ。本当は透過型のフレーム式ファインダを作れば良いのですが、PowerShot A530にはクイックシューも無いし、取り付けが厳しそうなので、レーザポインタを使いました。こんな感じです。
Vstarset1

向かって左がJasper Laserから購入した5mWのレーザ。右がデジカメ。この状態でデジカメのズームを最大にして、遠方の物体をいれ、そこにレーザポインタを合わせれば、方向はセットできます。その状態で撮影したのが、この写真。

Vstarset2

約1キロ先の鉄塔に合わせています。画角ですが、4倍ズームのカメラを、約2倍、2.5倍。3倍にして撮影し、その写真から大体の画角を割り出しました。あとは実際に星を撮影して確認、微調整すれば良いでしょう。このシステムで早く撮影をしてみたいです。

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2010年11月21日 (日)

コンデジでの変光星測光

変光星観測を昨年から行っているのですが、コンパクトデジタルカメラでも測光が出来るという記事を参考に、測光をしてみました。PowerShot A530で星空を撮影し、IRISというソフトと、変光星観測者の永井さんが配布しているdigphotという集計ソフトを使うものです。撮影した写真がこれです。

Mira
画面の右中央の赤っぽい星がミラ。3Mピクセルで、固定撮影、露出は15秒。これを測光してdigphotで計算した結果が

******************
FITS G画像を使用
ASA 400
Image No. 測光値 エラー
35   3.01   0.1
36   3.2    0.12
37   3.19   0.09
38   3.3   0.08
39   3.2   0.11
平均光度  3.18  エラー 0.09
******************

です。これが妥当な値なのかどうかは、検討中です。ただ、コンデジは空のどこに向いているのかがわかりにくく、何らかの工夫が必要ですね。いま、レーザーポインターを使って簡単に照準を合わせる(といっても、大体の方向が合えば、あとは撮影後の液晶で確認できます)方法を考えています。

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