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2010年12月10日 (金)

中国製F5短焦点アクロの問題点(設計ミス?)

以前、書いたのですが、巷に出回っているSE120やRFT150SなどのF5の短焦点アクロマートには根本的な設計ミスがあります。どなたもこの事を書かないし、ショップも一切触れていないので、敢えてここで書きます。問題とは、口径のケラレです。原因は、F5の光束には細すぎるドローチューブ。まずは図を掲載します。

F5

ドローチューブの内径が実測で52 mm全長160 mmです。この先端をF5の光束が通るとすると、焦点からドローチューブ先端までの距離は260 mm必要です。バックフォーカスが公称で140 mmなので、単純な計算からドローチューブ後端から焦点までは100 mm以内でなければなりません。ところが、ドローチューブの全長が160 mmだから、なにもしなくても、ドローチューブの後端は40 mmほど引き出した状態になっていないといけないのです。言い換えると、40 mm以上引き出さないとドローチューブの先端がF5の光束の内側に入り込み、口径はケラレてしまう事に!引き出し量10 mmだと口径は86%に減少し、15 cmが実質13 cmに、12 cmが実質10 cmになってしまうのです。ドローチューブが細すぎなんですよ。2 inchのアクセサリ(ミラー等)を使う方は要注意ですね。私はアメリカンサイズの天頂プリズムを使い、引き出し量46 mmを確保しています。口径のケラレはほぼ無い状態。ドローチューブを押し込んだ状態でケラレを無くすには、ドローチューブの内径は最低でも60 mm必要なんです。

最悪、15 cmで2inchのプリズムを使っている人と、12 cmでアメリカンサイズのプリズムを使っている人の実質的な口径差はたった1 cm!こんな事って許されるのでしょうか?

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望遠鏡(本体)」カテゴリの記事

コメント

廉価版の望遠鏡の設計というのはいい加減なものなのですね。驚きました。

投稿: 星見人 | 2010年12月15日 (水) 09時31分

星見人さん、こんにちは。

まあ、コストダウン優先、みかけの口径優先なんでしょうね。実は、2インチのミラーを使ったとき、対物レンズからアイピース側を覗き込んで気がついたのです。簡単な方法は、2インチミラーを付けてアイピース側から覗き、3カ所のスズ箔が焦点位置から見えるかどうかで、直に判ります。ただ、あちこちのショップでは、「大口径」と「2インチミラー」の使用をウリにしている所が多く、ちょっと疑問です。ショップも、光路なんて全然チェックしていない。安い分、自己責任という事なのでしょうね。

ただ、SE120ですが、なかなか使える鏡筒です。特徴を理解して使えば、15cm F5も12cm F5も、安くて楽しめる鏡筒であることは間違いありません。

投稿: ハットリ | 2010年12月15日 (水) 14時36分

星見人さん、突然のコメント失礼いたします。
RFT150の購入を検討しており、星見人さんのブログを拝見させて頂きました。
20年ぶりに天文再会しようとあれこれ考えており全くの初心者で申し訳ありませんが、アメリカンサイズの天頂プリズムとは一体何を使えばよろしいのでしょうか。31.7mmがそれをさすのでしょうか?大変申し訳ございませんが、ご教授お願い致します。

投稿: soukenmappy | 2012年7月14日 (土) 23時58分

もしかして星見人さんのブログと間違って書き込まれたのかもしれませんが、お尋ねの件、お答えいたします。

アメリカンサイズとは、おっしゃるとおり31.7mmサイズの天頂ミラー、もしくはプリズムです。当然ですが、アイピースも同じ規格の必要があります。

あと、鏡筒で大事なのは口径もありますが、トータルの重さ、サイズなども考慮してください。あまり大きく重くなると、結局使うのが面倒になります。それと、15cmRFTは、対物レンズがアクロマートですので、月面、惑星などの高倍率観望には向きません。何の観望がメインなのか?も考慮して鏡筒をご検討ください。

投稿: ハットリ | 2012年7月15日 (日) 16時49分

ハットリさん
大変失礼いたしました。そして、迅速なお返事有難うございました。色々考えている時が一番楽しいのかも知れませんので、ハットリさんのコメントをふまえてじっくり考えたいと思います。有難うございました。

投稿: soukenmappy | 2012年7月15日 (日) 20時08分

つい先日、SE120とPhoton32を購入したので、とても参考になりました。Photon32の場合、無限遠に焦点をあわせたところ、ドロチューブの引き出し量は20mmでした。
そこで、天体望遠鏡を分解し、ドロチューブの先端を20mm程カットし、やすり掛けしました。
これで見かけ上のドロチューブ引き出し量は、40mm
を確保できたかと思います。
SE120と双眼鏡で、星雲星団の観望をしようと思っています。


投稿: Anand Meru | 2017年7月28日 (金) 15時11分

soukenmappyさん
Photon32mmですか?低倍率には良さそうですね。ドローチューブの先端をカットされたそうですが、工作が出来て羨ましいです。SE120は、60倍程度迄での星雲星団観望には良い機種だと思います。これから観望を楽しんで下さい。もし、プルーセルなどで、焦点位置が確認できたら、焦点位置から覗いて、対物レンズの3カ所のスズ箔が見えるか確認してみて下さいね。

投稿: ハットリ | 2017年7月28日 (金) 17時15分

工作はとても簡単でした。鏡筒後ろ側の3本のねじを外し分離させ、ラック&ピニオンを止めているねじを外してドロチューブのみを取り出します。その先端をニッパ等で切断してやすり掛け、取り付け終了です。10分程でできました。

投稿: Anand Meru | 2017年7月29日 (土) 07時33分

Arand Menuさん

お名前を間違えてコメントしてしまいました。申し訳ありません。
ニッパ等で切断したのですね。考えもしませんでした。私はアメリカンサイズの正立プリズムを使用したので(アイピースがアメリカンサイズだったので)、引き出し量が多くなり、何もせずに済みました。

投稿: ハットリ | 2017年7月29日 (土) 08時17分

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